ワンピース航海記録 | 漫画と映画の感想と考察

ワンピースの過去話から最新話の漫画を中心に、映画から小説など隅々まで感想と考察を熱く濃く深く書いています。

第911話「侍の国の冒険」 きびだんごな少女

 911話の感想です。

 今週は巻頭カラーで、一味が買い物の中、強風にあおられる場面です。ブルックの首が飛ぶとか強烈だな・・・。後ろで悠々と歩くロビンがクールです。

 さらに今回はジャンプの表紙も豪華。50周年記念だそうです。

 

 前回、ワノ国周囲の強烈な波と悪天候に苦戦し、皆とはぐれながらもなんとかワノ国へたどり着いたルフィ。そこで狛犬とヒヒの勝負があり・・・

 

 海辺での戦い

 謎生物の勝負に対して、意に介していない様子のルフィ。

 思い出すのは、滝登りをしてからすぐに渦潮が迫っていた場面。ここで空中移動が可能なサンジの脚力とルフィの風船腹を土台にするコンビネーションジャンプで、ルフィ除いた5人は脱出します。

 さらにルフィもそのまま脱出しようとしますが、ここで前回の謎タコが涙ながらにルフィをキャッチ!ルフィ、サニー号、タコ全員で渦潮に巻き込まれてしまったようです。

 ちなみにこの場面で、ルフィはサニー号を一度放棄する予定だったみたいです。しょうがないのですが、サニー号の船首が「えっ、マジで!?」みたいな表情をしているので地味に面白い。

 そして気がついたら海岸という状況。ここで帽子に挟んでいたビブルカードも無くなっていたので、皆を探す手段もありません。まあルフィはそこまで気にしていないようですが・・・。

 

 その頃、少し内陸に入ったところでは、二足歩行の蛇みたいな生物に乗った男たちが袋に入っているなにかと会話。どうやらその袋に入れられているのは、光月家の侍者とのことで・・・。

 そしてここで彼らは海岸に到着。どうやらヒヒは彼らの用心棒で、袋の中の人物の味方である狛犬を倒そうとしていたようです。蛇らしき人物はここで“真打ち”に報告。ルフィが不法入国ということで、麻酔銃の狙撃で眠らせようとしますが・・・。

 

 狙った瞬間、ルフィによるゴムの裏拳が敵にヒット!さらに蛇のあごに蹴りを入れて、その上がった頭で自身を狙う銃口を塞ぎます。

「うるせェビーチだな」

 お次は敵の指示でヒヒがルフィを狙いますが、凄みであっさり怖気づかせる始末。ちょっとルフィ強すぎるよ~!

お玉のきびダンゴ

 ここでわずかに意識のあった敵も後ろからの一撃で気絶。気絶させたのは先ほど袋に入れられていた人物で、その正体は可愛らしい女の子でした。名前はお玉。ルフィが何かするのではないかと思い、降参と手を上げますが、ルフィは何もしないと約束します。身の安全を確認した彼女の行動は・・・

「きーびーだんごっ!」

 掛け声とともに頬をひねるようにちぎり、団子のようなものを作り出しました!ヒヒにちょっと威嚇されますが、なんとかその頬団子をヒヒに食べさせると、まさかの従順!お手の言葉に、あっさり従うレベルにまで! どうやら彼女、能力者のようです。

 

 山の暴れ狒々を仲間にしたことで、めっさ喜ぶお玉。場所について尋ねるルフィに、ここはワノ国の九里と答えます。ルフィのことをさらっとアニキと言ったりして、えらく可愛い印象です。

 

 どうやらお玉は買い物途中で、持ち物を全部奪われ、さらに光月家の名前まで出したため(これが法に触れる発言らしい)、掴まってしまったようです。狛犬は彼女を守ろうとしたのだとか。

 さて恩返しについて尋ねる彼女にルフィは聞きたいことがあると言いますが・・・

ぎゅるるるるる・・・

「了解 食べ物でやんすね!!!」

 ルフィ、お前はよォ~!

恩義に報いるために

 船を隠して、狛犬の狛ちよや新たな仲間となったひひ丸に乗って、お玉の家に向かいます。現在は師匠と二人暮らしのことです。

 昔ながらのかまど炊きで、ご飯と漬物、汁物をごちそうになるルフィ。お玉は「ようえんなくノ一」を目指すため、身軽である必要があるのでご飯は断りますが・・・。

 おかわりを要求するも飯も漬物ももう無いとのこと。飯はかまど炊きだから時間かかるしねぇ。残念に思うルフィですが、めちゃめちゃ下手な嘘で玉を気づかいます。表情と仕草があまりにもひどいな!

 

 ここでお玉はお手洗いに立ち、ルフィは寝っ転がりながら玉をいい奴だと思いますが・・・

「何奴だ貴様ァ!」

 ここで鼻の長い人物が刀を持って登場!その見た目はまさに天狗です。その天狗が目につけたのは、ルフィがさっき食べたご飯の食器です。

 ルフィが米を食べたことを知ると、天狗は激昂!それもそのはず、彼の話ではお玉は何日もご飯を食べていないというのです。笠を編んで生計を立てていたようですが、それでもギリギリ生きていけるかどうかの生活で、ひえをときどき食う程度のことでした。天狗の計らいで、せめて正月と誕生日には米を食わせようとしており、買い物もそのためだったようです。

 

 ここで玉が戻り、師匠である天狗に事情を説明します。命の恩人への恩返しにこの行動をしたと訴えますが、ここで急に咳き込みます。彼女がお手洗いに行ったのも、腹が鳴るのを抑えるために、川の水を飲んでいたのですが、師匠の話では「カイドウの工場による水質汚染」があるだとか・・・。

 

 言うまでもなくそんな水は毒同然ですが、彼女がここに住むのには理由があります。それは誰かを待っているとのこと。

「「また来る」と約束した“エース”という名の海賊を・・・!!」

 

 一方、先ほどの部下の通信が途絶えたことに疑問を抱いたのは、百獣海賊団。やはり彼らの関係者なようです。

「カイドウさんにはまだ伝えるな おれが行く」

 ここで動くのは先ほど会話で出た真打ちですが、その人物・・・なんとバジル・ホーキンス

お玉が可愛い

 ということで、ワノ国編がいきなり大きく動きましたが、個人的に特に思った感想が上記にも書いた通り「お玉が可愛い」ということで済みそうな今回の話。

 単純に見た目が可愛いのもあるのですが、それ以上にキャラが良いですね。やんすという口癖、豊かな表情、さらりとできるツッコミ、子どもながらも恩義に重んじる姿勢・・・1話登場ながらも好きになりました。

 

 そんな中、今後気になりそうな設定もあります。まず彼女の能力。きびだんごという掛け声とともに、頬を団子状にして、それを食べさせた動物を仲間にする能力を持ちます。元ネタは間違いなく桃太郎でしょうが、彼女のような大きな戦闘力を持たない人物に強力な能力ということでバランスが取れていると思います。このバランスはマンシェリー姫を思い出すな。

 

 そしてエースとの関係性。どうやらエースが来るのを待っているそうですが・・・。師匠の言葉から彼女は8歳のようですが、エースが死んだのは2年前。どんなに少なく見積もっても6歳の頃から、その苦しい生活をしていることがわかります。それでも待つことを決心するとは、いったいどのような約束だったのでしょうか・・・。

 そういえば、エースはワノ国で笠の編み方を学び、リトルオーズjr.にプレゼントしていました。おそらく彼女やその関係者から学んでいたのでしょう。

 またエースが死んだことを知らないのは、ワノ国特有の鎖国状況だからこそでしょうね。しかしカイドウがいつ辺り、ワノ国に干渉しだしたのか不明ですので、エースと会う機会も・・・いや白ひげ海賊団ならどうにでもなりそうだな。

 

 しかしお玉の辛い現状は、ルフィ達が力を貸す原動力になりそうです。ルフィは今回の恩義とエースと兄弟という事実、ナミは子供に優しいですし、サンジは空腹を見過ごせないでしょう。あの姿勢は、仁義を重んじるゾロも気にしそうですし、エースの件もあるならマルコもワンチャンあるんじゃないかな。

 

 もちろん気になったのは彼女だけではありません。まず彼女の師匠である天狗。もう見たまんまの姿です。高い下駄に、刀のつばは羽団扇のような葉、そして翼と面白いデザインです。背中の翼が空島の人々を思い出させますが、個人的には天狗という種族でいた方がややこしくないかな。

 というか、お玉の師匠らしいですが、なんの師匠でしょうか?くノ一の技術を・・・いやさすがに無理あるだろう。

 

 そしてラストに登場したのは、最悪の世代のバジル・ホーキンス。キッドたちと海賊同盟を組んでいましたが、アプー同様に彼もカイドウ側だったか・・・。カイドウが降ってきてから投降したのか、それとも同盟組む前から傘下だったのかはわかりませんが、少なくともキッドの海賊団だけでカイドウと闘おうとしていたと考えられます。

 こう考えると、キッドも憐れだな。四面楚歌の状態で追い詰められ、決して屈服しなかったのに、読者からはどうしてもヘタレな印象ができちゃったし・・・。キラーの行方も不明だし、彼にはルフィ、ローと共にカイドウ妥当に手を貸してほしいところです。実力はあるから活躍は期待できますしね。

 

 というか、カイドウの傘下の最悪の世代って、ホーキンス、アプー、ドレークとかなり粒ぞろいですよね。こいつらも敵になる可能性があるんだよな。個人的にはベッジのような展開でなく、彼らには敵のままでいて欲しいところですね。その上でサンジや今後参戦する可能性があるジンベエ辺りと勝負してほしいです。ルフィの方はローやキッド含めてカイドウ、ゾロの方はせっかくのワノ国なので将軍である「黒炭オロチ」やそれに匹敵する侍と勝負してほしいですね。

 

 あと地味に凄いと思ったのは、ルフィの戦闘。視覚外だったので、未来を視たとは思いませんが、カタクリとも競り合った見聞色の覇気は伊達じゃありません。強者と闘えば、そのレベルに近づくって言いますしね。

 ネタもしっかりありましたし、かなり今回は面白かったです。尾田先生、またいい感じにエンジンかかってきた印象ですね。(←何様だ)

 今後の展開に期待を禁じ得ない気持ちで、また次回!