ワンピース航海記録 | 漫画と映画の感想と考察

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第924話「は」 ワノ国の特有演出

 924話の感想です。

 扉絵リクエストは「戦桃丸が高齢のクマの夫婦のために薪割りをしてあげているところ」です。海軍だし清廉潔白な面もあるから、頼まれたらやりそうですよね、彼。

 カイドウの行動に怒ったルフィは、いきなり持てる力で攻撃します!ギア3やギア4を駆使してありったけの拳を打ちこみますが、人型に戻ったカイドウの一撃によりダウン!このままやられるか・・・?

 覇王の人材

 町はボロボロ、主犯格のルフィもカイドウの一撃にダウンしています。息があることに驚くカイドウの部下ですが、カイドウ自身は予想通りといった反応。

 一方、ローはルフィを連れて逃げようとしますが、そんな彼の肩に何かが刺さります。見てみるとそれは釘。ホーキンスの部下が銃で撃ったもので、なんと海楼石製です!彼が言うには、海楼石はワノ国で生まれ、さらには小型の加工技術もここでしかないとのこと。

 膝をつくローに、ホーキンスは「藁備手刀」で攻撃を仕掛けます。

 

「不屈の闘志か虚勢か知らねェがさっきからずっと 俺を睨みつけてきやがる」 

 場面は再び倒れたルフィとそれを見下ろすカイドウに。どう見ても気絶しているようにしか見えないルフィですが、カイドウは自分を睨んでいると言います。部下も読者もルフィはただ白目向いて、気絶しているように見えますが…。

 カイドウは心をへし折って部下にするために、牢に入れる命令をして去ろうとします。しかし…

「お前もか……!!キッドのガキも“覇王色”………!!何人もいらねェんだよ…覇王なんて」

 なんとルフィが周囲のカイドウの部下を覇王色の覇気で気絶させます!これには遠目に見ていた酒天丸も「おでん様の術」と言い、驚きの表情。

 カイドウは覇王色に大きな反応を見せずに、そのまま龍になって飛び去っていきました。

なんとか無事でした

 なんとかホーキンスの手から逃れたローに、部下たちに指示をするホーキンス。

 一方、おこぼれ町では先ほどの酒天丸やカイドウの一件から町民たちががやがやと騒いでいました。そんな中、ボロボロのおじいさん――ごろ兵衛さんとお鶴さんの会話を見守っていたのは、頭巾で顔を隠す錦えもん。彼女の無事に安堵しつつ、会うのはおでんの悲願を達成してからと再会は見送りです。

 そして足音の方を向くと、そこにはアジトに戻ろうとする酒天丸の姿が。彼を見て、錦えもんが思ったことは…

(アシュラ童子!!)

 

 その頃、お菊はおでん城跡地にUターン。皆の無事を確認しに戻ってきました。

 ナミ達はどうなったかというと、突然の地盤沈下によりカイドウの攻撃を回避していました。

 聞けばしのぶの「熟々妖艶の術」により、地面を熟れさせ地盤沈下を引き起こしたようです。ありがたいけど、ネーミングどうにかならんのか…。

 

 そしてイヌアラシはひとりの倒れている少女を介抱。近くに落ちているリンゴもあるので、お玉でしょう。

 幼子に手をあげるカイドウに怒りを感じています。おのれカイドウ、ゆ゙る゙ざん゙!!

ワノ国の反逆者たち

 ルフィの起こした一件は瓦版で、ワノ国全土にその旨が知れ渡ります。もちろんそれは潜伏中の仲間にも渡るわけで…

「は!!?」「は??」「は!!?」

 あごを目一杯引いた驚きの表情を見せるフランキー、ロビン、ウソップ。もちろん迷って屋形船に乗っていたゾロもそれを知って、食べていたわさび寿司を吹き出すほどです。

 

 翌日、ワノ国の「兎丼」という場所に、包帯グルグル巻きのルフィが連れてこられました。どうやらここは鉄工所のような工場であると同時に、牢獄でもあるようです。

 江戸時代の市中引き回しの形のように、馬に乗せられて牢まで連れて行かれるルフィ。その道中、一人の人物が牢から撃ちだされた魚の骨を首元に喰らい、血を吹き出していました。そこの人物には「毒魚を与え続けること」「魚の骨は抜いておくこと」を指示されていたようです。

 

 さて、いよいよ牢屋にぶち込まれたルフィ。牢屋には先客がいますね。心が折れてカイドウに服従させるのが敵の狙いなようで、明日からこき使ってやると言い残されて、カイドウの部下は去っていきます。

 そしてルフィと同じく牢屋に入れられていた先客――ユースタス・キッドは鋭い眼光を放ちます。

「「覚えてろ・・・カイドウ・・・!!!」」

 お互い気がついた様子を見せると、歌舞伎の定式幕のようなものと何者かによる三味線の音により、舞台の幕引きとなり、「ワノ国 第一幕 完」の文字が現れ、ここで締め!

いつもと違うワノ国

 とりあえずラストが印象的だった今回の話。これまでとは違った締めとなっており、舞台のような構成でした。三幕構成なのでしょうか?

 気になるのは次回がワノ国の第二幕なのかどうか。カイドウとビッグマムの連絡やマルコの件があるため、今回の戦いの規模は思った以上に大きくなる可能性があります。その場合、このままルフィ達視点だけで話を進めずに他のキャラや情勢を入れてくるのかもしれません。それこそ世界会議がありますし、それらを少しやったあたりで今度は第二幕といった形のストーリーで。

 また麦わら大船団が後に起こす事件が今回の戦いだとすれば、他のメンバーの視点も必要になってくるはずです。

 ただそうなるとストーリー構成がかなり面倒になると思うので、私としては今まで通りにやっていただけた方が嬉しいのですが。

 

 また私は演出のひとつだと思っていたラストなのですが、ネットでは最後に狐の面をつけていた人物が新キャラだと思っていた人も結構いる印象を受けました。

 ルフィ達の活躍を歌舞伎のように演劇で魅せるだけだから、新キャラだとしても演劇の演出の一人くらいな気もしますがね。

 

 しかし思い返せば、ワノ国編の突入も幕上げから始まったから、今思えば今回の終わり方はあまり驚くべき様なことでもなかったのかもしれませんね。

 

 さて演出が気になった回でしたが本編の方でも気になる情報が揃い踏みです。

 まずは海楼石の出どころがワノ国であり、その加工技術も特有であったこと。ベガパンクの存在もあり、鎖国中のワノ国はてっきり技術が大したことないと思っていましたが、それに引けを取らないほど大きな技術です。というか、海楼石自体がこの地のものなのか。

 以前、光月家が代々石工の一族で、ポーネグリフを加工できる技術を持っていましたが、ワノ国は石に関してかなりの技術力を持っているようです。カイドウが狙ったのもこれが理由のひとつでしょうか?

 

 海軍が海楼石の銃弾を使わないのは、その技術が鎖国してあるワノ国にしかないからなどと納得できる理由に落とし込まれましたね。現状、ワノ国以外での海楼石の加工は手錠やスモーカーの十手辺りが最高でしょうかね。

 そういえば映画ではゼファー先生が海楼石の銃弾を使っていました。ルフィやエースが侵入できたこともあるので、ゼファー先生も個人的にワノ国でそういった技術を提供してもらったのかもしれませんね。しかしこうなると彼の腕を切り落としたと思われるウィーブルの登場、ひいては彼が狙うマルコの件も無視できなくなってきました。

 

 さらにカイドウと酒天丸の発言から、覇王色の覇気をキッドとおでんが持っていたことが判明しました。覇王色だしすぎじゃね?とカイドウと同じ気持ちになる読者ですが、まあトップじゃなくても使っていたカタクリもいますし、名を挙げる人物の多くがこれを持っているので、今さらかもしれません。

 しかしキッドも持っているのは驚きましたね。個人的にルフィとゾロを除いて、超新星で一番好きなキャラなので、この格上げ感は嬉しいです。

 

 キッドといえば、今回でやっぱりルフィと協力する可能性が出てきましたが、彼の右腕であるキラーはどこに行ったのでしょうか?さすがに同じ牢に入れられはしないでしょうが、まさかカイドウの軍門に下ったのでしょうか?

 あの二人の関係性、ルフィとゾロを見ているみたいで好きだったので、キッドを裏切っていないことを祈るばかりです。意外と逃げおおせて、ルフィ達の救助に一役買ってくれるかも(願望)

 

 そういえば今回は、カイドウの狙いが気になる描写も多かった気がします。外国に興味を持たせないためのカイドウの配慮や戦力集めに躍起になっているあたりですね。前者は現在のワノ国を考えれば当然ですが、後者は少し謎ですね。

 ルフィなんて自分の取引相手を倒したのだから、すぐにでも倒しにかかっておかしくはないような気がします。狙いを知るという理由で活かすなら納得ですが、カイドウの場合は心をへし折って部下にするというもの。

 考えられるのは、ここにきて海賊王になるための戦力集めに本腰を入れ始めたということでしょうか。黒ひげという特殊な四皇の登場、ジェルマの戦力を得られる可能性があったマムなど、いよいよ心配になってきたのでしょうかね。

 考えてみれば、ワノ国って鎖国状態だから他の四皇や世界政府に知られずに戦力を集めるのにはうってつけなのかもしれません。

 

 錦えもんの発言から、酒天丸がアシュラ童子であることが遂に確定。そうなると気になるのは他の二人、河松と傳ジローですが、私はすでに飛徹がそのひとりだと考えています。なので、今回イヌアラシがお玉を助けたことが彼と反乱者たちを結び付けてくれると考えています。

 

 そしてもうひとりなのですが、怪しいのは今回触れられた魚の骨で攻撃をしていた牢獄の人物。カイドウが殺さずにルフィ達と同じように牢に入れていることを考えれば、戦力になりえる実力者であり、スカウトされた酒天丸と同じ赤ざや九人男だと思います。

 ただ確定ではないですし、赤ざや九人男は候補を含めても9人はいるかどうか怪しいので、河松または傳ジローとは違う人物であることも十二分にあり得ます。

 

 それにしてもとてつもない眼光を放っていましたが、いったいどんな人物でしょうか?もし錦えもんの探してほしい人物だとすると、回想で酒天丸と共にカイドウと戦っていた長髪をまとめた細身の侍と同一人物の可能性が高いです。

 個人的にシルエットから「THE侍」というような印象があったので、高潔な精神の持ち主だとおもうのですが、その割には魔獣のような眼光でしたよね。いやかつて暴れ者だったアシュラ童子と一緒に戦っていたくらいだから、意外と好戦的なキャラなのかも。

 

 そしてナミ達ですが、予想通り無事でした。回避方法ですがしのぶの忍術で、地面を腐らせ沈下させていました。私の予想も半分当たったようで地味に嬉しい。

 ジュクジュクの能力とのことで、おそらくパムパムの能力のように限定はあるでしょうが、物を腐らせるという強力な能力です。あれだけ熟女を強調していたのにも理由があったのね。それでもサンジからはちゃんとレディー扱いです。

「しのちゃんの触れた物は何でも腐るんです」

「言葉のあや!!!」

 このやりとりから、お菊は無自覚に人を煽るキャラが定着してきたな。

 

 最後に読み始めた時、ピンとこなかったタイトル。意味はルフィの起こした事件についてのウソップ達の反応でしたが、ロビンの変顔が強力過ぎます。いや彼女も一味に染まったという意味では納得ですが、変顔するにしてもドレスローザの驚いた顔程度にして欲しかったかなと思っちゃいます。そりゃ、美人だからといっていつも美人というわけじゃないけどさぁ…。

 まあ、私としてはゾロのわさび寿司食っていた時の変顔が好きですね。なんか愛着わくような感じでした。というか、おもいっきりくつろいでいたな、あいつ。

 ワノ国特有の演出とストーリーに注目しつつ、また次回!

第925話「ブランク」 四皇の幹部はヤバい - ワンピース航海記録 | 漫画と映画の感想と考察